愛媛県の石鎚山系の谷などにさびた金属が放置されている問題で、久万高原町上黒岩の河川保護団体「面河川水系の清流を守る会」(西山公彦会長)が1日、同町若山の面河渓入り口付近にある一部を撤去した。
 同会は久万高原町や内子町などが出資し、面河川漁協の役員らが運営。毎年、久万高原町内の河川などでボランティアの清掃活動を実施している。昨年12月に実地調査した県から石鎚国定公園内の金属塊について相談を受け、同会が活動の一環として撤去することに決めた。
 1日は面河渓の河川を管理する県や久万高原町の職員も立ち会い、関係者ら約10人が午前10時ごろ作業を始めた。同町若山の面河山岳博物館裏の面河川に放置されていた長さ14.4メートル、重さ1.1トンの建築資材「H鋼」を、大型のクレーン車でつり上げて移動させた後、数メートルずつ三つに切断。高さ約10メートルの崖の上にある道路上に、それぞれをクレーンで引き上げて回収した。近くで見つかった長さ約5メートルのワイヤ1本も撤去した。